top of page

Jar Fermenter

  • Yousuke Taoka
  • 2020年9月18日
  • 読了時間: 2分

先日、共同研究の中でジャーファーメンター(培養槽)をラボに導入しました。


微生物の培養は、試験管やフラスコのイメージを持たれるかと思いますが、

高密度培養など、産業化・大量培養にはこのジャーファーメンターが重要です。


高密度で微生物を培養すると好気性、すなわち酸素を要求し呼吸する微生物の場合、

細胞密度が高まると、酸素が不足してきます。

ジャーファーメンターは、無菌空気や酸素を導入することで、

高密度下での酸素不足を解消できます。

また、pHや温度など、対象の微生物を培養するための

最適条件を検討するのに必須です。


今回、10Lサイズのものを導入しましたが、

工業化に際しては、100L、1トン、更に大容量の

ジャーファーメンターを用います。


近年、微生物の研究は分子生物学の潮流を受け、

所謂、発酵工学的な研究に取り組む機会が減ってきたと

いう話があります。


メーカーも、

「実際の発酵メーカーでは、ジャーファーメンターを用いた培養を行う。

しかし大学の研究時代でこれを扱った経験のある学生が減ってきた」

という声も聞こえます。



微生物も生き物です。

彼らの潜在能力を引き出し、高密度化を図れるジャーファーメンター。


サラリーマン時代の前職では触っていましたが、久々に扱うことになります。

楽しみです。


 
 
 

最新記事

すべて表示
オープンキャンパス

宮崎大学ではオープンキャンパスを例年通り開催する予定でしたが、 新型コロナウイルスの影響を受け中止となっていました。 この度、改めて開催することになりました。 私の所属する海洋生物環境学科も参加します。 海洋・生物・環境に纏わる研究に興味のある、...

 
 
 
NHK-BSのサイエンス番組「ヒューマニエンス」に出演します

ご縁あって、NHK-BSで放送されている NHK-BSのサイエンス番組 「ヒューマニエンス」 に出演することになりました。 今回、腸内細菌をテーマとする放送が決定し、 昨日7/15に(前編)が放送されました。 次週7/22(火)は後編です。...

 
 
 
月刊誌「アグリバイオ」にて研究紹介記事が掲載されました

4/22に発売されます月刊「#アグリバイオ」にて、 私の研究紹介記事 『#水産増養殖 における #プロバイオティクス の可能性と物質代謝から見た作用機序の解明』が掲載されます。 微生物の養殖利用の観点から執筆しましたので、 関係者の皆さま、どうぞご一読を。 #北隆館...

 
 
 

Comments


37837554_278183559611842_132398062884827
プロフィール

宮崎大学海洋環境微生物研究室の田岡です。本研究室では、水産・海洋分における基礎微生物学、最近では応用微生物に注力して研究活動を展開しています。
 

続きを読む

  • Facebook ホワイトアイコン
  • Instagram ホワイトアイコン
  • Pinterest ホワイトアイコン
  • Twitter ホワイトアイコン

© 2023 未知の世界へ Wix.comを使って作成されました

bottom of page